熊有研主催 学校給食に安全な食べ物を!

有機農業生産者がもっとも多い地区である矢部町で、熊有研主催にて「学校給食に安全な食べ物を」と題したシンポジウムが開催された。五〇余名参加。

まず始めに、矢部町における給食の現状報告がなされた。
 矢部町ではすべて自校方式の給食体制。そのため、機械化されたセンターと違い、野菜の大きさや使用量等、畑の事情にあわせてきめ細かに対応することができるようだ。
 特に調理士会の方たちは地産地消の取り組みや環境問題への取り組みに熱心だ。廃油石鹸を作って、全ての学校で使っているほか、地域に石鹸を広めるため町の文化祭に参加し、石鹸の販売や配布を行っている。
 町議の外本氏は「あとの課題は、保護者やPTA連合の中から有機農産物による給食を望む声をまとめあげていくことと、納入業者に協力してもらえる条件の整備だ」と話された。
 また、事例発表の一つとして、前号でもお知らせした天草新和町の川崎氏のお話を伺った。新和町では町長が有機農産物の給食導入に積極的で、有機米を使うことによる価格差を町が補助している。しかし、今後野菜全般にまでこの取り組みを広げていくには、納入業者との調整が課題として残っているという。
 「自分たちの野菜や米が給食に使われるようになれば、有機農業をやってきたことへの誇りが持てるようになるだろう。頑張りたい。」という生産者。
 矢部町では給食に有機農産物を受け入れる条件はすでに整っていると実感した。 

挨拶・報告
●江藤博道(教育長)
●外元英治(町議会経済委員長)
●中塚広子(日向会)●川崎真志男(新和町)
●福田みなこ(栄養士)●黒木博子(調理師)
●間 司(熊有研理事長)
●金子道子(コーディネーター)

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