幸福な食卓を語る シリーズ3

神仏にお供えし、家族揃ってお節をいただくお正月
川添 紘子

  皆様、明けましておめでとうございます。平成18年の幕明けの幸せな食卓はいかがでしたか。伝統に忠実な手作りのお節、市販されている見た目は豪華でもそんなに美味しくもないお節、この日くらいはと断食をした方等、実に様々なものでしたでしょう。
  この有機農業運動に関わって30年余。毎年無農薬の安心で美味しい食材でお節をいただけることのありがたさを、改めてしみじみと思ったことでした。
  特に子育て時代は伝統を伝えたい気持も強く、一生懸命やりました。神仏にお供えし、梅茶、お雑煮、おとそ等々を、家族揃って新年の挨拶と共に食しました。
  今や世は飽食の時代。特に日本は国際色豊かです。そのような中で、これからの若いお父さんお母さんに、大事な日本の食文化をしっかり受け継いでいってもらう為に、まだまだ私達の役目は終わることはありません。日本の農業を大事にし、そこから生まれる大地の恵みを主体にした健やかな食卓こそ、真の幸せな食卓だといえる人がもっともっと増えることを願います。
  またその裏には、食べ物がなく今も多くの尊い命が失われていることも忘れてはならないと肝に銘じたことでした。