人にも環境もに優しい 有機食品Q&A
・・・有機認証が6年目を迎えました・・・

Q1 有機農産物は何故環境に優しいのですか?

A1 農業はもともと資源を無駄づかいしないシステムでした。例えば野菜を収穫した時に残った葉や藁などは家畜の餌になったり、土に戻されたりします。家畜は牧草や農産物を食べて育ち、その糞は堆肥として畑に戻されます。有機JASはこのような「農業の自然循環機能の維持増進を図ることを目的とし、そのほ場やその周辺から出る有機物を利用し、その土地の地力を発揮させる農法であること」を明確にうたっています。
有機農業は循環型の、自然と共に生きる農法です。


Q2 有機JAS法では農薬を使ってよいと言う話を聞きましたが、本当ですか?

A2 有機JAS=無農薬ではありません。有機JAS規格では化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避け、耕種的、物理的また生物的な防除をすることが原則ですが、大幅な減収が予想されるなどやむを得ない場合だけ緊急避難的に天然由来のものが主ととなった資材が許可されています。例えば除虫菊液剤は許可資材ですが、科学的に合成されたものは許されません。本物の除虫菊から抽出された物のみ使用可です。それでも、その使用はほとんどないのが現状です。


Q3 どうやって、有機農産物であることを証明するのですか?

A3 生産者は自らの生産方法を明らかにして、認定機関という第3者がそれを確認するというのが証明の基本です。つまり、生産者は播種、肥料、害虫駆除、機械の使用など有機的な栽培ができるるルールを自ら定めます。審査員が現地に出向き、そのルールや書類、圃場の検査をおこない、その報告をもとに認定機関が適切かどうか認定します。その認定されたルールで栽培された農産物が有機農産物です。さらに、生産者は日々の栽培記録をつけ、書類を保管し、栽培ルールを守っていることを証明しないといけません。罰則がある非常に厳しい法律です。


Q4 自然農法とか他の農法との違いが分かりません。

A4 有機の認定を取得していない農家でも環境に優しい農法の実践を各地で行っているようです。有機JASはその栽培方法を第3者機関が確認をするという点が最大の違いです。自然農法も有機JASの認定の取得は可能です。


Q5 JASマークを貼れば野菜はたくさん売れますか?また売り先を紹介してもらえますか?

A5 有機JAS制度が出来て5年たち、徐々にですが市場でもJASへの理解や評価が高まって来ているようです。マークを貼ればすぐに農産物の売り上げが上がるわけではありませんが、有機JASマークは環境や健康に配慮する消費者や業者の購入の目安になります。 また、売り先の紹介に関しては、登録認定機関は第三者的立場を守るため、斡旋をしてはいけないと法律で制限されています。


Q6 全国の農産物に占める有機農産物の割合は?

A6 平成16年度の実績は約4万7千トンで国産農産物の0.16%が有機農産物になっています。また海外産の有機農産物は10倍の約45万トンになっているため、有機農産物の自給率はとても低いのが現状です。ちなみに国産有機のほうが多い品目は米のみです。