学校給食特集
有機農産物の地産地消を実現させたこの人たち

天草郡新和町では町の小中学校の給食に有機米を導入しています。
そのきっかけを熊有研のメンバーでもある川崎眞志男氏にうかがいました。

町長を講演会へ誘う
子どもの現在の環境は育てる上で非常に心配なので、学校給食に有機農産物を導入してもらいたいと、環境と健康の学習会や講演会に毎回町長を誘ってたそうです。そして、二000年九月、町長自ら有機米を入れるように教育委員会に指示しました。時々ではありますが、有機栽培のメロンも入れています。

農協納入で納入組合問題をクリア
川崎さんが参加している自然農法研究会はJAの一部会として環境と健康の問題には早くから取り組んでいました。ですから、納品は生産者がJAに納入し、その後JAから配達されます。個人ではないので、安定して供給されています。

環境問題として川の浄化食器問題にも!
環境問題から発したことなので食材だけでなく、天草陶石でつくった食器にかえ、子ども達が環境ホルモンにさらされない工夫もされています。また、JA女性部では廃油せっけんづくりにも取り組み、川を浄化する活動を続けています。今後、給食食材の品目をもっと増やしてもらうため、学習会も積極的に行なっていきたいそうです。

キーパーソンが動けば実現は近い
新和町が環境問題から学校給食に取り組んだこと、しかも食のことだけではなく、さまざまな角度から子どもにしのび寄る化学物質をなくそうという努力に敬服します。首長を説得するために、講演会や学集会に毎回誘ったというくだりは、どこでも応用できそうです。

熊本市の「学校給食会」に聞きました
熊本市の状況を熊本市学校給食会にうかがいました。
「地場農産物導入事業として取り組んでいるのは熊本市産が対象です。平成一二年度から県・市・JA当等の関係機関による「地場農作物学校給食導入推進会議」を開催し導入を推進しています。平成一四年度には、すいか、みかん、米、れんこん、なす、ピーマン、キャベツ、せり、ほうれん草、青ねぎ、大豆(加工品)の導入を計画していますが、青果物は極力減農薬物資で対応。ただ、青果物は天候におおきな影響を受けるため、生産者をはじめ関係者の理解と協力が必要になります。
今後も地産地消、減農薬物資の導入を推進し、より安全で安心できる学校給食を推進し、より安全で安心できる学校給食を子供たちに提供できるよう努力してまいりたいと存じます。」との返事をいただきました。大変熱心に答えていただきありがたく思います。

有機農産物の豊かな熊本で出来無いはずはない
さらに一歩進めて、有機食材には事欠かない熊本で、学校給食に有機物資を供給する事が不可能なはずがありません。さまざまの人の集う熊有研の中で、もっと知恵や力を出し合い、新和町のように、地域の安全な食材を地域で使うことを働きかけていきましょう。 

インタビュー・大住

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