有機農業リサーチプロジェクト No.053

松村 和則さん

松村 和則さん

有機栽培のぶどう

甘酸っぱい種有りのこだわった有機栽培のぶどうで、付加価値をつけて販売されている農家である。松村さん自身が代表を務める(有)肥後七草会で販売にも力を入れている。七草会オリジナルの特注配合有機肥料を作るなど栽培にもこだわりが見える。

<栽培品目>



有機:ぶどう(JAS認証ではない)、水稲、ダイコン、ジャンボニンニク 減農薬:イチゴ、ミニトマト
ぶどう1ha:巨峰、キャンベル、ロザリオビアンコ 

ぶどうの年間の管理

ぶどうは種有りの本来の品種をこだわって栽培している。植物性の肥料を使い、虫が付かない健康な木を作る。少々の虫はがまんする。
水稲3.2ha:ヒノヒカリ、にこまる、森のくまさん
ダイコン50a~60a:小太りくん、冬伝説 
ジャンボニンニク30a(水田裏作)
ミニトマト 品種:小鈴SP 面積:23a
イチゴ11a:さがほのか

<ほ場環境>
標高:0m(マイナスのところもある)、土質:水田は潟、畑は砂地、地形は海岸地帯

<土づくり>
イチゴ、ミニトマトには牛糞堆肥2t/10aマイナスイオンが出るブロアで風を送り、切り返ししないで完熟したものを使用する。
その他作物には堆肥は入れない。(ぶどうは実付きが悪くなり、水稲は倒伏したりするから)

<施肥>
ぶどう
キラエース(原料:大豆、麦、干草) 100リットル/10a×3回 一袋/25リットル
若葉の里2号 ( pH2~4の光合成微生物、トウモロコシ澱粉の発酵濃縮液)20リットル/10a、新しい根を出す効果がある。

ダイコン
N-P-K=6-5-3のオリジナル特注配合肥料 80kg/10a

水稲
キラエース 120リットル/10a 
若葉の里2号 20リットル/10a

ジャンボニンニク
鶏糞(ナスファーム) 2t/10a 
N-P-K=6-5-3のオリジナル特注配合肥料 200kg/10a

<雑草対策>
手取り、機械除草している。
水田はジャンボタニシで田植え後4~5日で徐々に浅水から深水にしていく。平にならすことに気を使っている。

<病害虫対策>
病気や虫が来ない健康な植物体を作ることを心掛けている。ぶどうはヒジキなどの海藻を煮出したものを葉面散布している。その他は特に防除はしない。

<流通・販売>
グリーンコープ、関西の生協、生活クラブ(関東)へ出荷している。ぶどうはくまもと有機の会、命と土を考える会に出荷。
販路拡大
・付加価値を付けたものを売っていく。代表を務める(有)肥後七草会(生産者30名ほど)で販路拡大をしている。

・こだわり、アピールしている点
安全、安心だけでなく美味しく作ること。ぶどうなどの果物は酸がないものが流行りだが、自分は酸がある本来の味がある品種で付加価値を付け売り出したい。

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