ベビーリーフで異業種参入
有機農業に新たな切り口!
平成2年に設立、資本金1000万円。親会社は矢崎総業(株)であり、主に自動車用組電線関連の製造をおこなっている。平成16年には環境マネジメントシステムISO14001認証を取得、現在に至る。
ベビーリーフは平成23年3月1日から果実堂と業務提携をし、注文を受ける形で生産し、果実堂のブランドで出荷している。有機JAS認証は取得していないが、果実堂の指導を受けながら取得を目指し、環境を整えている。
規模はハウス84棟(2.7ha)を社員5名(内事務1名)と常時雇用15名、パート2名で運営している。このうち圃場管理は10名。
年間8~10回転させ、一作あたりの栽培期間は夏場で20日間、冬で40日である。気象条件、特に梅雨や悪天候続きの中での生育管理が課題で、土壌の多湿条件下での生育不良や病害の発生対応等、今後、栽培のマニュアル化を進めていく方針とのこと。
<栽培品目>
ベビーリーフ
・現在の品目は以下の8種であり 播種と収穫を毎日行っている。
ミズナ・・・・・・・青物・ギザ葉
ルッコラ・・・・・・青物・丸葉
ヒノグリーン・・・・青物・丸葉
レッドアジアンマスタード・・・青物・ギザ葉
ビート・・・・・・・赤物・丸葉
レッドオーク・・・・赤物・ギザ葉
ロメイン・・・・・・赤物・丸葉
ロロロッサ・・・・・赤物・ギザ葉
<ほ場環境>
近隣の水田を借り、ハウスを建てて栽培しているが、土質は灰色低地土(水田土壌)である。
<土づくり>
牛ふん堆肥と豚ぷん堆肥を使用。
牛ふん堆肥、豚ぷん堆肥ともJAから購入し施用している。施用量はどちらも300㎏/10a。
<施肥>
牛ふん堆肥、豚ぷん堆肥に加え、土壌改良資材として苦土石灰、ようりんを施用。
また分析により肥料が少ないと判断されたときは、油かすと鶏ふんをその都度施用している。
<雑草対策>
当初、雑草対策として太陽熱処理を実施したが、現在は草が少ないため行っていない。
手取り・・・当初は雑草も多かったが近年少なくなってきた。
マルチ・・・防草シートを、主としてハウス回りの排水溝の整備・補強を兼ねて張り巡らす。
<病害虫対策>
土壌病害に関しては多品目栽培で回避していると考えられ、発生は少ない。地上部に関しては防虫ネット(1ミリ目合い)でハウス内への侵入阻止を図っている。これでアブラムシ等の害虫は抑えられるがヨトウムシは発生することもある。
収穫時に発生を認めたらそのまま残しておき、後でバーナーで焼却処理をする。
<収穫・調整>
収穫は基本的に手作業で行うが、状況により機械での刈り取りも行っている。商品管理に神経を使い、搬入後の選別(雑草や害虫除去)は特に厳選しているが、これも全て手作業である。