研修生OB・OGプロフィール詳細

金光貴博さん 研修先:美里ゆうき協同農園

出身地 熊本県 就農地域 美里町
研修開始年齢 38歳 研修期間 1年間
就農年 2015年9月 リンク 作成中
栽培品目 ナス・ニンニクを軸に少量多品目栽培

有機農業を志したきっかけ

息子が生まれた事が独立就農のきっかけでした。当初は有機じゃなくても慣行でも良いという考えでしたが、ハローワークで色々と相談して、まずは職業訓練を受ける事になり、そこで出会った講師の方々の話を聞いて有機農業を目指すことになりました。

研修前の農業経験

若い頃に養鶏場で2年程働きました。養鶏だけでなく、野菜栽培も学びました。

研修中

研修では反省しかありません。研修期間中に祖母が他界し、その後祖父が入院、そして完治せず他界しました。色々と大変でした。祖父母の心配ばかりで研修に打ち込むことが出来ませんでした。しかし、それを受入農家様が察してくれて、色々と心の支えになって下さいました。今でも感謝しております。
受入農家様は「土と命とくらしを守る」を基本理念とされていましたが、その通りでした。農業は大地を守り、人の食生活を支え、命を繋ぐ。その事を学べて本当に良かったと思っています。

就農後の苦労、喜び、課題等

就農してすぐにトラクターが壊れました。耕作放棄地の開墾をするときに、まずは草刈りをしてからと聞いてはいたのですが、草がすごく、暑さでイライラしていたのもあり、いきなりトラクターで耕うんしました。結果、ロータリーが破損して多額の修理費がかかりました。
自分自身の短所ですが、考えがコロコロ変わる所があり、年間作付計画を何度も変更しています。結果、種まきが遅れる、定植が遅れる等、失敗ばかりです。それだけでなく、基本的な農作業の技術が足りなく苦戦しています。
近くの畑の耕作者が心配して声をかけて下さるのですが、自分の中で「慣行栽培の人の意見なんて参考にならないし、農薬を平気で使うような人とは話したくもない」と思っていて全く話をしませんでした。しかし、それではダメだと今は反省して、慣行農家の方々とも交流を持つようになりました。
今は動物性堆肥不使用で、出来る限り不耕起で栽培しています。集合研修で自然栽培と有機栽培を両方されている農家さんに行ったときに「動物性堆肥を入れた方が収量も上がる、理想は自然栽培だけども、それだけでは収入確保が厳しい」という事を学びました。
また、今は雨の日や冬場等にアルバイトをして収入を確保していますが、本当は農業だけに専念したいという思いが強いので、動物性堆肥を使うかどうか日々悩み続けています。

これからの夢や目標

ニンニクの収穫の為、1日だけ人を雇用しました。将来は常勤雇用が出来るように努力していきたいです。

有機農業を志す方へ

他業種に比べて独立する事は簡単です。農だけなら資金が無くても軽トラと鍬一本、鎌一本で始められます。しかし、農を業と成す為には機械化が必要になります。
トラクターに管理機、刈払機は必要最低限の機械だと思います。それ以外は何をどれくらい作るか?で変わってくるかと思います。まずは、年間いくらあれば生活が成り立つのか?その為には何をどれくらい作る必要があるのか?何の機械や施設が必要なのか?それをじっくり調べてから、独立資金を確保して就農された方がいいと思います。