竹パウダーを使って米栽培。実証実験中
自然循環型農業を目指し、お金をかけずにできるだけ自然循環作用を利用することをモットーに、成長が早く地域産の資源でもある竹を粉にし、土作りと育苗に利用されている。山都町竹利用協議会の副会長を務められ、竹粉の利用普及活動を現在行われている。竹粉は水稲、野菜、果樹、畜産などで現在実証試験段階だが、5年目に入り試験や農家さんの栽培で根張りが良い、食味が上がる、病気になりにくい、低タンパクなどの有効な結果が出てきて手応えを感じているとのことだった。
有機農業をはじめたきっかけ
大学生の時、大手外食チェーン店でアルバイトをしていた時に、冷凍食品を温めて出す料理に違和感があり、日本の食の安全安心に対する疑問を持ち始めた。オーガニックに憧れて、見聞を広げるためにアメリカ西海岸に行きファーマーズマーケットと出会い、日本の提携という販売形態の良さを再確認した。
帰国後、生まれ育った山都町が有機農業の先進地だということを知り、家でも合鴨稲作をやっていたことから有機農業と関わることとなった。
<栽培品目>
合鴨稲作でヒノヒカリ50a もち米20aを栽培。
自給用で大豆、小麦栽培
<ほ場環境>
土質は黒ボク土、標高約500mの中山間地域。
<土づくり>
竹粉を50kg/10a入れ土ごと発酵させる。昨年は食味と収量が上がる傾向があった。現在実証試験中。
<施肥>
購入資材はパーフェクト有機のみ、使用量:60kg/10a。
<苗>
苗は有機圃場で育苗する。
用土:山土、竹粉(使用量:今年は10%でやってみた。実験中。できれば竹粉100%で成功させたい)、粉状パーフェクト有機(使用量:床土の3%)
竹粉を入れると根張りが良くなり、健康な苗ができる。
みのる式苗(ポット苗):成苗まで育苗するので田植え後病気になりにくい傾向がある。
<雑草対策>
・合鴨 投入量10羽/10a、田植え後20日前後に活着したころに投入し、8月上旬の稲穂が着く前に引き上げる。
・手とり除草:年2回くらい行う。
・チェーンパイプ:初期除草の目的で田植え後10日以内に行う。
<病害虫対策>
獣害:ソーラー式電柵 バッテリーに充電していくので電池交換などは不要。箱罠。
病害虫:ほとんど出ない。竹粉が効いて窒素過多にならずに健康な苗に育つ。
<流通・販売>
JAに赤とんぼ米Aとして販売。販路開拓はネット販売を検討中。